【 リンカ 】 CV:氷乃ちあり

  
「あたしはカズイ様の草。
 草として最高の働きをしてみせる」


・本編の主人公。
・数えで16歳ほど。
・一人称は「あたし」

・まだまだ半人前だが、カズイの直属の草。
明るく元気で、前向きの少女。健康的で体力もあり、運動能力も高い。
正義感が強く、好奇心旺盛。
カズイの見目の良さと、優しく逞しい性格に惚れこみ、 いつかカズイに振り向いてもらえたら、とけなげに頑張るところも。

勘が鋭く、嫌な予感を感じたりする事もあったりする。
ツカサとは幼馴染&従弟という間柄で、気の置けない兄弟のような関係。
ツカサには何でも話せて、良い相談相手でもあるようだ。
(本編では触れられないが、リンカもツカサもほとんど自分たちの親を覚えていない。
二人の親も優秀な草であったが、二人が幼い時に任務で亡くなっている。
カレンがこの二人の師を務めたのは、カレンがかつて二人の両親に 草として世話になったからでもある(その頃カレンは別の国に仕えていた)。
また、任務で両親を失ったにも拘らず二人が草を目指したのは、 代々そういう家柄だった事が第一だが、うろ覚えではあるが両親の姿や、 カレンを心から尊敬しているためでもあるようだ)

常にポジティブで行動派なリンカだが、時にはくじけることもある(だって女の子だもん)。
そういう時は、いつも傍にいるツカサが絶大な力を発揮するらしい。
思いついたら即行動!の大胆な性格だが、(本編では描かれないが)お化けが怖いという可愛らしい一面も持っている。



「(フンッと鼻を鳴らし)これだって、任務みたいなものよ!
あたしたちの主(あるじ)、カズイ様に関ることなんだからねっ。
あんな風に夜更けまでずっと起きてらして、何かあったら困るじゃない。
これは正規の警護と同じよ」


「冗談じゃないわよ!!
アンタ、あのカズイ様に、兄弟を見殺しにさせるつもり!?
そんなこと絶対許さないんだから!!
別の方法を考えなさい、今すぐよ!!」


「(くすっと笑って)、…ほんとに、ありがと。ツカサ。
そうだよね。あたしは頭脳派じゃない。
当然、カズイ様が望むような、軍師になんかなれっこない。
でも、草としてなら、あたし本来の動きができる。
あのトウヤ様にだって、負けない働きが出来る」


「あたしは…ツカサのその言葉を信じる!
信じてくれてるツカサを信じるんだ…!
絶対絶対諦めない…っ諦めたりするもんかぁあぁっ!!」

【 ツカサ 】 CV:橘こむぎ

  
「リンカは、リンカに出来る事で
 勝負すれば良いじゃないか」


・数えで16歳ほど。
・リンカの従弟。
・一人称「僕」。

・リンカと同じ時期からカズイの草となった少年。
カズイの真っ直ぐな性格にリンカ共々惚れこみ、ずっとこの人に仕える事が出来れば良いなと思っている。 最初はリンカに付き合って草を、という意識だったが、段々と自分自身の生きがいになっていく。

性格的には、やや優柔不断で、押しに弱く、普段はリンカに振り回されることも多いが、 肝心な時にはリンカよりも決断力があり、いざという時は非常に頼もしい。
素直で真っ直ぐな性格で、リンカには、リンカが思っているよりもほんの少しだけ特別な気持ちを抱いているようだ。 野生の勘はめっぽう鋭いが、そういう気持ちに鈍感なリンカには当然気づいてもらえず、苦労の日々。 実は、運動能力などもリンカよりも上なのだが、優しい性格が邪魔をするのか、なかなか結果を出す事が出来ない。
また、何事にも一生懸命なリンカが好きなので、カズイに夢中になっているリンカの事は、心から応援したいと思っているようで、 常に傍に居てリンカを支えている。とっても良い少年。
 二人の両親が戦で亡くなったとき、リンカを支えたのはやはりツカサだった。 ツカサは、リンカを傍で守りたくてリンカと同じ草という道を選んだわけだが、 そもそもリンカが草という道を選んだ本当の理由は、傍に居てくれるツカサを 守ることの出来る強さを手に入れたかったためでもあるようだ。



「リンカ…。カズイ様は、この家の第二の跡継ぎである若様なんだよ?
僕らとは天と地ほども身分の違う方なんだよ?
そんな方が、そんなことを、いちいち草である僕らに報告するわけないじゃないか」


「(優しく微笑んで、)、出来るよ。
僕ら、そのためにカズイ様の草になったんじゃないか」


「…リンカ…。あの気丈なリンカが、ずっと震えてた。
―――僕が草になったのは何のためだ?
ここで僕がしっかりしなくて、どうする…!」


「僕は、リンカのために成功させる!
絶対絶対諦めない…っ諦めたりするもんかぁあぁっ!!」

【 カズイ 】 CV:佐山裕亮

  
「俺にとって本当に必要なものは、
 手に入るのだろうか」


・数えで22歳くらい。
・小国の2番目の跡取り息子。
・一人称は「俺」。

 父親の意に添うように、上の兄の誇りを傷つけないようにと、ずっと真面目一筋で生きてきた青年。 本来は激情を内に秘めていて割と熱い性格。
気安い間柄の者達と居る時は、熱く語るあまりに口論になったり、ついかっとしがちなのだが、 尊敬する父の後を継ぐだろう兄を支えて、国を守るのだという自負と誇りから、普段はそれを上手に抑えている。

何よりも国の事を考えている。
この年でなかなかの戦上手で剣の腕も立ち、経験豊かな武将たちとも堂々と談義し合える度量の持ち主。 実際のところ、上の兄よりも人望が厚い。
この歳で、特に女遊びをする事もない真面目な性格のため、 時々トウヤに強引に連れられて渋々、花街へ出かけたりはしている様子。
 アオイに対しては、昔、父の所業から救ってやれなかったという罪悪感もあって、非常に気にかけていて、 幼い頃からの親友であるトウヤに、アオイの世話役を頼んだものの、 トウヤには将来的には自分付きの軍師になって、誰よりも自分の傍に居てくれないかと思っている。
トウヤの事は誰よりも信頼しており、その思いは友情をやや越えつつあるようで…。
そんな折、自分に婚約者の話が。戦上手なカズイだが、こういう事態は非常に苦手で、 どうしたら良いのかと実は一人思い悩む日も。



「ははは、それはずいぶんと謙遜だ。
おまえの考える戦法は十分に鋭く、叔父貴も舌を巻いていたぞ。
どうだ、考え直さないか?
お前が俺を支えてくれれば百人力なんだがな」


「当主として、どちらを守るべきかはわかっている。明白だ。
俺はそれを誤るほど愚かではない」


「(深い溜息)、人の心は難しいものだな…。
どんなに苦しい戦いでも、それに対応する戦法はいくらでも思いつく事が出来るが、
こういう時は、自分の気持ちさえままならない。
……いっそ、あのまま酔ってしまえばよかったかな……」


「このような戦で命を落とすなど馬鹿げているだろう!
命を粗末にするな。
その命、俺がもらってやる。俺のために生きろ」

【 トウヤ 】 CV:榊孝祐

  
「おれはそんなに
 出来の良い方じゃないから」


・数えで21歳ほど。
・代々カズイの家に使える一族の、5人兄弟の長男。
・一人称は「おれ」。

3年ほど前からアオイの剣や勉強の師として仕えている。
弓は苦手だが、剣はそこそこ腕も立ち、頭脳明晰。 顔立ちも決して悪くないのだが、その言動からちょっと頼りない印象を受ける青年。

将来的にはカズイ付きの軍師に、という声も上がっていたのだが、 目立つ事をあまり好まず、身を引いて弟に家督を継がせた。
見た目の優しさとは裏腹に、戦の采配などを考える能力には長けているのだが、 戦の現状を知っているため、出来れば戦そのものを避けたいと思っている。
目下の者も含め、誰に対しても優しく気さくに声をかけるので、大丈夫かと心配されながらも、 何だかんだとカレンをはじめ部下などから多く慕われている。
お人好しで、誰にでも優しい。そのため、地味に見えて意外と女性にもてるようだ。 押しが弱いためか、誰にでも優しすぎるせいか、今のところ本命にまではなかなか発展しないらしい。 割と惚れっぽい性格で、振られてもめげずに何度でも あちこちに好きな女性を見つけるのだが、結局、最後まで上手くいったためしがない。 カズイには戦の談義の合間に、しょっちゅう恋の話をしているらしい。 カズイは笑いながらも、少し困りながら根気良く話を聞いているようだ。
カズイの事は誰よりも信頼し、大切に思っているが、それはあくまでも 我が主であり、友である、という意識の上でらしい。



「君に許婚だって? しかも候補が何人もいるの?
あはは〜、君ももういい歳だもんね、カズイ」


「でも……
それでも……だからこそ……、……っ
おれは………、おれ、に………
……言って欲しかったのに………っ」


「おれは、誰より君を好きだよ。自分の主として君以外は考えられない。
そして、おれは君の友人だけど、臣下でもある。
臣下にとってお館様は絶対だ。
だから、おれは何を置いても、君の命に従う」


「思えば、お館様の死も先に暗示してた。
どうして…どうして黙ってたんですか!?
教えてくれていれば、お館様も、兄若様も、ご無事だったかもしれないのに!
カズイがこんな目にあわずに済んだかもしれないのに…!!」

【 ミヤマ 】 CV:宮部奏

  
「いやですわ。わたくしは
 告げ口したりはいたしませんわよ」


・20歳後半くらいの女性。
・カズイの侍女。「わたくし」。
・ドラマの中の語り手も兼ねている。

 落ち着いた雰囲気の、優しそうな見た目を裏切って多少の事には動じない、肝の据わった和風美人。
カズイの侍女という立場ではあるが、カズイにとっては頼りになる姉のような存在でもある。

 「侍女」といっても、いわゆる姫付きの老女のような存在で、 カズイのスケジュール管理や諸連絡、仕事の手伝いなどなど、 今で言う秘書のような立場であると思っていただければ近いかもしれない。 決して出しゃばらず、かつ仕事は確実にこなせるので秘書としてかなり有能な女性である。 真っ直ぐなカズイとぶつかりそうになる臣下と上手くつなぎを取るのも、役目の一つであるらしい。 戦などの談合の際にも同席し、兵を揃えたり物資の確認をしたり 女だてらにカズイの手足となって屋敷内で指示したりもする。 屋敷内のことなどは彼女に聞けばだいたいの事がわかるといわれている。
穏やかで常に優しい笑顔を絶やさない大人の女性。
普段はあまり感情的になる事はないが、カズイを守るためならどんな事でも覚悟している。
カズイの気持ちもかなり昔から気づいている。また、アオイの事情を知る数少ない人物の一人。 リンカ曰く「敵に回したくない人」らしい。



「いつもと変わらず穏やかに見えたその日。
既に事態は動き出しておりました。
それはまるで、誰も避ける事の出来ない、大きな『何か』のように。
それらは、すべての者の上に、容赦なく降り注いでいくのでございます」


「ま、嫌ですわ。
わたくしはそのようなこと、告げ口したりしませんわよ、(くすくす)」


「何故…何故そのような事まで…
お二人は…本妻ではないとはいえ、
夫婦(めおと)となった間柄ではありませんか…あまりに酷すぎます!」

【 コヒメ 】 CV:紅原ユウ子

  
「こんな物で、
 人の心を図れたりはしませんわ」


・数えで13、14歳くらい。
・トウヤの一番下の妹。
・一人称は「コヒメ」。年齢よりもやや大人びている。

感情表現は大きく豊か。
実は昔からお兄ちゃんっ子だったせいもあり、人が良いあまりに若君に振り回される 決して愚かではないはずの長兄トウヤを気にかけていて、何かと口を出したがる。
笑顔はとてもまろやかで愛らしいが、割と毒舌。

嘘がつけない性格で、思ったことを正直に口に出してしまうため、兄に対してはなかなかに厳しいことを言ってしまうことも。 常にトウヤに対してツンケンしているように見えるが、実際には兄の行く末を誰よりも心配している。 従って、兄を無下に独占し、我侭ばかりのアオイの事が気に食わなくて仕方が無いようだ。 なんだかんだとまだ幼く、ちょっと甘えたがり。
難しい年頃だが、自分の事を一人前扱いしてくれるカレンの事は気に入っていて、時々、話し相手にしたりもしている。
婚約の話が舞い込んでからは、自分にも何か出来ることを、と、国でも有名な占い師に弟子入りし、 短期間のうちにその才能を発揮するなど、姫らしからぬ行動力も持っていたりする。 一見しては分からないが、実はかなりの努力家で、将来的には、国で一番有名な占い師へと成長する。



「(ふふ)、ありがとうございます。自慢の兄ですの。
コヒメも兄上様と同じように、カズイ様のお力になりとうございます」


「あちらも、こちらもと、どなたにも優しすぎるのだって問題大有りですわよっ。
そうやってどなたにも愛想を振りまいていると、
そのうち誰からも相手されなくなりますわよ!」


「信じてくださいませ。
コヒメの占いには、カズイ様の勝利がはっきりと見えておりますわ!」

【 カレン 】 CV:春日颯

  
「欲しいモノくらい
 自力で手に入れられないで
 どうするのさ?」


・秘密(おそらく30代〜)。
・戦歴は数多、頼れる姐御。
・一人称は「アタシ」。
・カズイ直属の草の頭領。

・ある時、戦で命の危険に晒されたときカズイに出会い、 そしてその後リンカたちの両親に世話になった事がきっかけでこの国に仕えることを選ぶ。
それ以来、女だてらに男のような忠義心を持ってカズイに仕えている人。
また、それもあって、リンカ・ツカサの師となる事も決意。

カズイの事は、生涯の主と決め、今までは戦況が危うくなれば その国を見捨てて別の国に仕えるという傭兵のような生活をしていたが、この国を自分の死に場所と決めているらしい。
誰に対しても砕けた様子で話をしたりするが、基本的に裏表のない性格なので非常に信頼されている。
任務ではミスはほとんど見られないが、日常ではちょっとガサツでせっかちなところも。 カズイには完全に上司と部下の関係を取るが、トウヤに関しては気さくに振舞う。 カズイやトウヤとは良い飲み友達でもある。もちろん、ザルだという噂。



「なんとまあ……。呆れたヤツラだね。
それで結局、一晩中、張ってたってのかい?」


「(笑いながら)さぁ、なんでしょうねぇ。
若殿(わかとの)には覚えは無くとも、あの年頃になると、
小さなことでも気になるんじゃないですかい?」


「人がどう言おうとそんなの関係ないのさ。
アタシにとって何が大事かは、アタシが一番良く知ってる」

【 アオイ 】 CV:ヤマトアキ

  
「私を「若君」と呼ぶのは
 やめろと言うておるだろうが」


・13歳ほど
・一人称は「私」。
・カズイの腹違いの弟(一番上の兄&カズイの母親が正妻。こちらも既に故人)。

・良く見ると変わった目の色をしていて、視力はほとんどない(光は判別できる)。足が悪く、ほとんど歩けない。 病弱というわけではないのだが、あまり身体が丈夫ではない。

根は優しい性格なのだが、過保護な母親に抑圧されたり、 父親の行き過ぎる愛情故の暴力的な行為のせいで、少し?捻くれている。 父親の命令で、奥にある狭い部屋に半ば幽閉される形で生活している。 目が見えないのに、部屋には書物がたくさん積まれていて、なぜか、良く読むフリをしている。
兄カズイの事を心から尊敬している。 兄カズイが部屋に訪れて話していく内容がアオイの知りうる唯一の知識であっため、色んな事が非常に偏っている。 世話役になったトウヤには、パシリに使うわ我侭は言い放題だわ 相当の勢いでこき使っているが、それは気に入っている証拠らしい。 誰に対しても壁を作って接しているところがあるが、親しくなればなるほど口が悪くなるようだ。



「ふーん。それで、私が言いつけた用事など
どうでもよくなったというわけだな」


「そんなことは思うてはおらぬ。
以前は、ここにきて話をしてくださるのは兄上ただお一人であったが、
いまではおまえがいるからな」


「ただ一度でいい。おまえを、見てみたかった」