闇使
― ヤミ ツカイ ―
■登場人物■
 

花守 綾 (はなもり あや)
通り名=『りょう』


・13,4歳
・明るい黒色のさらさらの髪、色素の薄い赤茶色の瞳(光の加減で赤く見える)
・【花守一族】の娘
・きびきびとした口調。「わたし」

【その他詳細】
 春の別の一族に生まれたのだが、その一族に釣り合わないほどの潜在能力を持っていたため、 春の筆頭一族である花守に預けられた(血のつながりのない家族=花守の長である父・母、兄(春生/若くして故人に))。 その花守一族は強大な妖怪【姫夜羅】に滅ぼされる。その時、何とかして一族を救おうと、 綾は【戒】の封印を解き、自らの式神とした。

 

黒耀 (こくよう)
通り名=『戒(かい)、クロ』


・妖(あやかし)
・人化すると、外見20代後半の男性に。艶のない黒く長い髪、褐色の肌、金褐色の瞳 (大きな狼に似た黒い獣の姿でいる事が多い)
・プライドが高く、性格は悪く、口も悪い。「俺」

【その他詳細】
 花守一族を守る結界の礎となり長い間眠りについていたが、綾に起こされ式となる。 『戒』という名を嫌っていて、綾が『黒耀』と名づける。 何千年も生きている割に大半を眠って過ごしているため、人間臭いところも。 また、同じ妖であるはずの【姫夜羅】を大の苦手としている。
最高位の妖怪で、漆黒の炎を操ることで超有名。

■敵■

姫夜羅 (きよら)


・本編の最大の敵
・数千年は生きているとされている、現存する妖怪の中でも超上級の妖。
・通常は女体(20代後半〜30代後半)。「わらわ」
・特に強力な『言霊』を操り、「真名(まな)」を呼ぶ事で相手を支配出来る。

【その他詳細】
 『戒』の名を与えたのは彼女であり、戒の上質な魂を気に入っている。 数千年も昔、「清良」と書いて、春の一族(四季の守部が結成される前)の一人だった。 当時は災いのたびに贄を差し出していたが、その犠牲者の一人。 恋人からも引き離され、世を激しく呪って死んだ。 強い力を持つ巫女の素質があり、死んだモノの未練、恨みつらみなどを自らの肉体と化す事で、妖として生まれ変わる。

麻友羅 (まゆら)
清架 (さやか)

 姫夜羅の部下。元々は人化できるような妖力を持たない、中級以下の妖。姫夜羅の妖力によって 通常は無表情な6〜7歳の少女の姿をとっている。 主人の言う事は何でも聞く。「姫夜羅さま」

■四季の守部■
―秋― (感受性が豊かで、思慮深い性質)
錦木 (にしきぎ)

 20代半ばの青年。「私」。
 真面目で、大人しく、賢い。守部たちの連絡係などを勤める。真面目ゆえに一途。優しさの裏に冷酷さも持ち合わせている。
ニシキ−ギ↓

白茅 (ちがや)

 20代半ばの女性。「わたし」
 控えめで博識で女らしい。錦木が、心の底では誰か他の女性の事を思っている事を知りつつ、錦木の事を愛している。

―春― (優しく穏やかな性質)
陽炎 (かげろう)

 元気ハツラツで明るい、17歳くらいの少女。はきはきとしていて、素直で、喧嘩っ早い。朧の姉。「アタシ」

朧 (おぼろ)

 10、11歳くらいの少女。引っ込み思案で、大人しい。でも時折、周りがびっくりするくらい積極的になる事も。「朧」

―夏― (情熱的、熱血的な性質)
夕凪 (ゆうなぎ)

 15歳くらいの少年。「俺」。元気で勢いがあって、失敗してもいまいち憎めないタイプ。 細かい術は苦手で、パワータイプ。 正義感が強い。曲がった事が嫌いで、でも良く寝坊する。

青嵐 (あおあらし)

 15歳くらいの少年。「僕」。夕凪が暴走?するのを抑える。夏の中では珍しく、大人しく冷静。 術師としての能力は低いが、賢さでそれを補う。 表面上は穏やかに見えるが、夕凪に関しては良くキレる。

―冬― (冷酷・冷静、知略に富む性質)
風花 (かざはな)
 大人しい、17歳くらいの少年。錦木のもとで動いている。
■重要人物■
楪 (ゆずりは)

・見た目は小柄で60〜70歳ほどに見える、年齢不明の老婆(100年以上生きてんじゃねえか、とは戒の談)
・偏屈で、姫夜羅ですら一筋縄ではいかないと判断しあまり関ろうとしない。一応、味方。とにかく食えないバーさん
・はるか昔、妖の式を持ち、数多の戦いを潜り抜けてきた。
・かつて国を傾けると噂されたほどの美女だった、守部の中で一番と言われるほど力の強い高名な巫女。

■その他の未登場人物■
雪菜 (ゆきな)

 かつての戒(と名乗るおよそ数百年前)の契約上の主。 20代後半の優しい眼差しの穏やかな性格の美女。 力の強い術師であったが、その性格ゆえに妖にも情をかける優しさと、それに漬け込まれる弱さを持っていた。 そのため強い式を必要とし、戒と契約を結ぶ。 戒は当時、彼女のつけた真名で呼ばれ使役を受けていた。戒は彼女を欲し、彼女もそれに応えようとしていた。 だが、戒の魂に目をつけていた姫夜羅にその存在を疎まれ、二人の力及ばず、殺されてしまう。

常磐木 (ときわぎ)

 夏の一族の老術師。楪と並ぶ、四季の守部が誇る高名な術師の一人。番外編キャラ・桂の、後見人。

■エキストラ■
花守の長
綾の育ての父親。質実剛健な男性。
花守の母
綾の育ての母親。
春の里の女
傷ついた綾を手当てする、普通の奥さん。
妖・その1
哀れにもあっさり綾と戒に封じられる事に。