■奏で歌の積もる闇■
12分03秒/mp3
2013,11,30公開

■出演■

■風花(カザハナ)  :冬沙悠
■深雪(ミユキ)    :琥遥ひより
■姫夜羅(キヨラ)  :宮口夕樹


■奏で歌の積もる闇■
−雪解けを待つ長い冬に生きた兄妹−


すべての色をなくした、ただひたすらに静かな音のない里

どこまでも、深い雪に閉ざされた空間
進むべき道も光差す先も見えない不安
頼るべきモノは周りの大人ではなく、自らの力しかなかった

静かに、だが確実に内に燃える思い
そこに降り立つ、美しくもおぞましい、絶対的な力

病弱な妹を救うための力は、誠実な方法では手に入らなかった
ならば。ならば、自分のとるべき道は―――



一年のうち長い時を、雪によって閉ざされる冬の里
特に秀でたわけでもなく、ごく当たり前の力しか持たない少年術師
その少年の声を聞き届けたのは、一人の妖怪だった。


■ 「奏で歌の積もる闇」登場人物 ■

 術師 −じゅつし−
 (守る事を選び里を裏切る)

風花 (かざはな)

■CV=冬沙悠

・「僕」
・本編では、秋の芙蓉一族・錦木の元で働いている
・真面目で勤勉、大人しい少年だった。
・たった一人の大切な妹を守るため、冷酷になることを決意する
【サンプルボイス】

『それでも僕は、冬の季節がキライではなかった。
静かに降りしきる雪。それは真っ白に辺りを染め上げていく。
すべてを覆い隠して……。』


『だからって、あんまり張り切りすぎて疲れちゃわないように!
帰りも、ちゃんと自分の足で歩いて帰るんだよ。約束できる?』


『必要だった。約束を守るための、絶対的な力が』
 

 人 −ひと−
 (何よりも守りたいもの)

深雪 (みゆき)

■CV=琥遥ひより

・「私」
・風花の妹
・生まれつき病弱で、ほとんど外に出た事がない
・この冬の長い里では、次の春を迎えることはないだろうと言われていた
【サンプルボイス】

『ええっ? ご、ごめんなさい!
ちゃあんと、春が来るのを大人しくして待ってます!』


『そっかぁ…。じゃあ、春までがんばらなきゃ!
春になったら、また一緒にここで花を見ようね、おにいさま!』


『はい、春は大好き!
春になると、この丘に、小さな花が咲くんです。それがとっても可愛いの』
 

 妖 −あやかし−
 (数千年の時を渡る大妖怪)

姫夜羅 (きよら)

■CV=宮口夕樹

・「わらわ」
・数千年の時を生き、現存する妖の中で超上級に位置する。
・このキヨラとの出会いが、風花の運命を変えることに。
【サンプルボイス】

『良い良い。そうか、わらわを知らぬか。
お主はそれで良い。なにも、気にすることは無いぞえ』


『わらわにとって、そなたらの名を知ることなぞ他愛もないこと。
――お主の願いもな』


『ほほほ…相変わらずつれないのう、戒。
わらわは今でもお主を慕うておるのになぁ」