■常しえの色、褪せぬ闇■
18分03秒/mp3
2013,11,23公開

■出演■

■楪(ユズリハ)    :沙鳥
■宵闇(ヨイヤミ)  :文弥
■水月(ミナヅキ)  :黒守九十九
■銀月(ギンゲツ)  :成海修司


■常しえの色、褪せぬ闇■
−ヒトを愛し闇を捨てた妖−


そこはヒトの息づく場から離れた、ヒトならざるものの世界

ぼんやりとしたまどろみの中ではっきりと色を示す存在
長い移ろいの中で目にしていたはずのもの
確かにそこにあると知っていたはずのもの

見ていたはずで本当は見ていなかったもの
知っていたはずで本当は知らなかったもの

まさに今を生きる眩しいその魂の輝き
まるで貫かれるかのように鮮やかな痕跡―――



滞る流れの中でただ存在するだけの意味
芯から揺さぶられ、ようやく本当の意味で目を覚ますことができた。
それは、これまでの永き時間すら比較にならないほどの凝縮された「生」。


■ 「常しえの色、褪せぬ闇」登場人物 ■

 術師 −じゅつし−
 (妖も恐れぬ、将来の傾国の美女)

楪 (ゆずりは)

■CV=沙鳥

・「わたし」
・まさに傍若無人。
・己の力量を良く知り、その心のまま振舞う。
・己の使命を果たすために妖怪と手を組むこともなんとも思わない。
・だが基本的に、その強大な術力は、他者を救うために使われる
【サンプルボイス】

『長いこと生きてる割に、全然世の中のこと知らないのね。呆れた。
あのね、世の中はどんどん動いて進んでるのよ。
あんたたちがこうして暗いところにこもってばっかりいたら、
そのうち、そこから出られなくなっちゃうかもしれないわよ』


『あんたたち妖[あやかし]が、やたらと矜持の高い生き物だってことは知ってるわ。
そんなに簡単に使えるような代物じゃないってこともね。
だから、その矜持に訴えることにする。
――あんたはただ、この辺り一帯を仕切るモノとして、
自分たちの塒[ねぐら]を守るために力を尽くせばいいのよ』


『そうね。
わたしと対等に口が利けるようになったら、
その時は、一つの存在として認めてあげるわ』
 

 妖 −あやかし−
 (ヒトを愛し闇を捨てた妖)

宵闇 (よいやみ)

■CV=文弥

・「俺」
・このあたり一帯を仕切っていた、中の上の力を持つ妖怪
・あまり人間とかかわらずに生きてきた、物静かな性格
・一人の人間の少女との出会いで、その永い人生を変える
【サンプルボイス】

『闇にも色はある。
漆黒の闇。
紫紺の闇。
深緑の闇。
黒銀の闇。
群青の闇…
…それらを教えてくれたのが、彼女だった』


『それで、そのただの人間が、なぜ我ら妖[あやかし]と手を組もうとする?
我らとて、数千年を永らえるあのモノには、太刀打ちできぬかもしれぬぞ』


『ああ。
――彼女がこれから襲い来る闇をどんな風に照らすのかを、見てみたくなった』
 

 妖 −あやかし−
 (宵闇と共にいたモノ)

水月 (みなづき)

■CV=黒守九十九

・「アタシ」
・宵闇のもとにいた妖怪の一人。
・何に対しても割りと喧嘩腰で気が強い。
・実際には素直な性格で、ちょっと寂しがり屋でもある
【サンプルボイス】

『当たり前さね! 強要なんかされちゃたまんないよ! ああゾッとする!』

『お嬢ちゃん、あんたがいったい何者か知らないけどね、
アタシらをあごで使うなんて、あとでどうなるかわかってやってるのかい?』


『まったく…アンタは変わってるよ。
アタシら妖怪なんて、だらだら生きてナンボじゃないか』
 

 妖 −あやかし−
 (宵闇と共にいたモノ)

銀月 (ぎんげつ)

■CV=成海修司

・「僕」
・同じく、宵闇の元にいた妖怪の一人。
・穏やかに微笑んでいる優しい雰囲気の青年。
・…に見えて、割りと人をからかったりと、少しクセのありそうな性格
【サンプルボイス】

『(くっくっと笑いの余韻を残しながら)やめておきなよ、水月。水月のかなう相手じゃなさそうだ』

『だからって、僕に八つ当たりはやめて欲しいなぁ……』

『本当は宵闇がいなくなって、寂しいんだろう?』