■常しえの朝、明ける闇■
14分23秒/mp3
2014,01,20公開

■出演■

■常磐木(トキワギ) :宇多川兼
■黄砂(キサ)     :悠木リリカ
■清水(キヨミズ)   :浅沼諒空
■お蝶(チョウ)    :小日向さくら


■常しえの朝、明ける闇■
−力よりも己の心を−


そこはヒトの息づく場から離れた、ヒトならざるものの世界

迫り来るは、かつてない強大な存在
確実にぶつかり合い争いになる運命
すべての者に、守りたい何かがある

失わないためには戦うしかない
その先の未来を確約できぬ、想像を絶する戦

巻き込むことは、最悪の結果をも招く
それでも尚、差し出した手を、どうか―――



すべての四季の里で、力が求められていた。
人間の力だけでは足りないことはわかっていた。
差し出した手をとってくれた相手を、それでも……。


■ 「常しえの朝、明ける闇」登場人物 ■

 術師 −じゅつし−
 (強き己を持つ青年)

常磐木 (ときわぎ)

■CV=宇多川兼

・「僕」
・夏の里の術師
・本編に登場する老術師の若いころ。
・穏やかで優しげな風貌。
・その性格ゆえに、強い術師になる素質はあったものの、本当の意味では強くなれなかった。
・人を育てることを生きがいとし、将来的には老人になった際、悟りの少年を引き取る。
【サンプルボイス】

『数度に及ぶ訪問で、彼女たちが僕らに危害を加えるようなものではないということは、
君もよくわかっているはずですよ』


『(くすくす笑って)、彼女は年若いですが、
確かな力の持ち主であり、不思議な魅力を持つ人でもある。
彼女は将来、彼女の式と共に、とてつもない術師になりますよ、きっと』


『清水の言うように、僕には、不要なものが多いのだと思います。
優しさや情けが、本来の力を抑えているのだと言われれば、そうなのかもしれません。
…けれど、これが、僕です』
 

 妖 −あやかし−
 (青年術師に心を動かされる)

黄砂 (きさ)

■CV=悠木リリカ

・「妾(わらわ)」
・少女の風貌をした妖怪(中位の上)
・お蝶をそばに置き、あまりほかと関わらずに暮らしている
・見た目は少女だが、宵闇よりやや長生き
【サンプルボイス】

『どこかのモノは、術師の小娘なぞの言葉にコロリといったそうだが…、
妾[わらわ]はアレよりも永くあるモノ。
ならば、それ以上の礼儀を尽くすが道理であろう』


『お主なぞにとやかく言われずとも、アレの恐ろしさは我らの方が熟知しておるわ。
だからこそ考えもしよう。
アレと戦うということが、果たして、どういうことであるのかを、な』


『(ころころと笑う感じで)ふふふふ。ヒトとはまこと、おかしな生き物だな』

 術師 −じゅつし−
 (常磐木の友人)

清水 (きよみず)

■CV=浅沼諒空

・「俺」
・30代半ば
・夏の里の術師
・常磐木の友人。
・そこまでの能力はないのだが、早いうちから妖怪との共存を視野にとらえ、実行に移した人物。
【サンプルボイス】

『そんなことわかっているわ。
だがこの術師を術師とも思わぬに態度が気に食わぬだけだ』


『いいか常磐木、自信を持て。
お前は、あの小娘と同じほどの力を持っているはずなんだ。
お前に足りないのは自信だ、あとは自信を持て』


『ええい、迷っている暇などないのだぞ!
何度貴様に頭を下げれば気が済む? こうしている間にもあの化け物が、
人間だけではなく貴様らも滅ぼそうとやって来るんだ!』
 

 妖 −あやかし−
 (ヒトを捨てた女)

お蝶 (おちょう)

■CV=小日向さくら

・「私(わたし)」
・黄砂と共にいる女の妖怪
・もともとはそこそこの地位のある武家の出の女性で、いろいろあって妖怪になった
【サンプルボイス】

『遠慮なくその力を使うが良いぞ、術師とやら。使ったところでお前に勝ち目はないがな』

『ヒトに協力するだと? なにを言い出すかと思えば、なんと愚かな…。
愚かも愚か!呆れて物も言えぬわ』


『…………その昔、焦がれた男がいて。
私は身分を捨ててその男と一緒になろうと思った。
――だが』